Collis Felixのバックヤードをご覧いただきありがとうございます。
今回は、セーラーパンツ製作の裏側についてお伝えしていこうと思います。
私たちはメンズのボトムスには、まだまだ伸びしろがあると考えています。
シャツひとつ取っても、レギュラーカラー、ボタンダウン、バンドカラー、オープンカラーなど、形や襟元の違いで印象はかなり変わります。
一方でボトムスは、日常的に穿きやすいものに絞ると、どうしても見慣れた形に収まりやすい。
スラックス、デニム、チノパン。
素材や色、太さの違いはあっても、形そのものに大きな変化を持たせることは簡単ではありません。
しかし、メンズのボトムスにも、もう少しだけ違う選択肢があってもいいのではないか。
そこで目を付けたのが、セーラーパンツでした。

海軍服由来のセーラーパンツには、着脱しやすいようにフロントが大きく前に開くフラップ構造があり、ボタンはその開閉を担う機能的なパーツでした。
しかしそのまま再現すると、ワイドなシルエットと相まって、古着らしい印象に強く寄ってしまう。
そこで、フラップ構造は再現せず、開閉は通常のスラックスと同じファスナー仕様に。
その代わり、ウエストバンドの位置にゴールドのボタンを配置。
腰まわりには少しゆとりを持たせ、裾に向かってすっきり落ちるテーパードのシルエットを採用しました。
セーラーパンツとしてのニュアンスだけを残し、機能としては手放す判断をしました。

また、今回製作したセーラーパンツには、回収したペットボトルや繊維屑を原料とするリサイクルポリエステルを使用したツイルストレッチ生地を採用しました。
糸の中央が空洞になった中空構造で、コットンに近いドライタッチとハリ感・コシ感を持ちながら、通常のポリエステルと比べて35〜40%軽く、速乾性にも優れた素材です。
実際に水で濡らして他素材との比較実験を行うと、乾き方の差は一目瞭然。
他の生地は濡らしてから乾くまでに数時間かかりましたが、今回採用した生地はものの数十分で乾きました。
洗って、干して、また穿く——その繰り返しの中でも使いやすいこと。
私たちはそこまで含めて、日常着として成立するかどうかが決まると考えています。
普段の服に合わせながら、少しだけテイストの違う一本として手に取っていただけたら嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が、セーラーパンツを少し違った角度から見るきっかけ、Collis Felixの世界観に触れるきっかけになれば嬉しく思います。